Main
2
「………。」
ボソボソ…。
…やっぱ、するよね?
ゆゆゆ幽霊じゃない、よね!?
オレは恐る恐る、声の方へと向かう。
声はだんだん、ハッキリとしてきて、最終的に、空き教室から聞こえてきていた。
「……。」
足音を消して、ゆっくりと近付く。
僅かに開いている戸の隙間から、慎重に中を伺った。
「…何だー。知ってるんだ?つまんないね。」
……お?
月が隠れてしまっている為、中は真っ暗だか、二つの人影が確認できる。
…幽霊じゃない。人だ。
「…情報屋も、一応仕事してるんだ?」
!?
…今、情報屋って。
「全く尻尾つかめないみたいだから、廃業したのかと思った。」
黒板に寄り掛かっている1人は、頭の後ろで手を組み、はは、と表面上だけ爽やかな笑い声をもらした。
爽やかな声と話し方なのに、多分に毒を含んでいる。
話し掛けられているはずの、窓際の机の上に座っている人影は、興味なさげに、窓の外を向いたままだ。
…つか、コイツら何者?
.
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!