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気を失った彼の体は、オレへと重みを預けてきた。
それをよろけつつも支えながら、膝をつく。
目を伏せた青さんは、苦しそうでは無いが、顔色が悪い。
ごめんなさい、青さん。
気を失わせるにしても、オレだと下手くそだから、きっと痛かったよね。
…ごめんなさい。後で一発、殴っていいから。
――今はどうか、休んで。
…コツ
足音がして、オレに影がさす。
見上げると、予想通り、剣呑な瞳をした陽がいた。
「…陽。逃げないから、青さんは、病院へ行かせて。」
「…そんな要求、聞くと思う?」
静かに、けれど恐ろしい程冷たい声音で返す陽に、オレはかぶりを振った。
「ううん。……でも、話をするなら、二人っきりの方がいいでしょ。」
違う?
そう問うと、陽の纏う空気が僅かに変化する。
悩むような素振りを見せる陽は、オレの言葉に、一理あると思ったのか、やがて渋々頷いた。
「…ただし、逃げたら殺すから。」
君、じゃなくて、君の周りの奴らを、ね?
そうヒヤリとした声で、陽は、呟いた。
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