Main 4 ※清水視点です。 好きだ、と一途に想うのはいい。 傍にいて欲しいと願うのも、当然の事だ。 だが、その他の全てを排除しようと思うのは、正気の沙汰とは思えない。 誰しも、欲した相手には、多かれ少なかれ、独占欲が湧くものだが、大抵の人間は理性でソレを制御する。 当然だ。 例えどんなに願っても、 自分とその人だけで世界が完結していればと希おうとも、 それは所詮、叶わぬ夢。 人は人と関わらずには、生きられない。 ガタン 「………?」 突然の物音に、オレは我に返った。 奴の…陽の部屋に辿り着いたが、中から物音がした気がする。 「…………。」 ノックしようとして、手を止めた。 ………何だ? 嫌な、予感がする。 ノックはせずに、合鍵を取り出した。 見張り役として、陽の部屋の合鍵は持っている。 とにかく何をしでかすか分からない奴だからな。 ガチャ 鍵をあけ、静かに中へと入り込む。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |