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痛覚が無いのでは、と噂される位、アイツは自分のダメージも他人のダメージも気にせず突っ込む。
味方さえも扱いに困る、バーサーカー。
それが大抵の人の認識。
「…何でよりにもよって、そんな奴と付き合っていたんだ。お前は予想を裏切りすぎる。」
「……うーん。オレも、何で好かれたのか、よく分かってないんだよね…。」
自分のカップと西崎のカップに茶を継ぎ足しながら、オレは考える。
…ちなみに、武藤は、茶には手をつけず、考え込んだままです。
「…そもそも、オレが黒さんにつれてこられて《陰/陽》に来た当初、全然仲良くなかったし。」
「…そうなのか?」
西崎は意外そうに目を瞬かせた。
「うん。絶対、嫌われてた…ってか、いないかのような扱いを受けた。《陰/陽》のメンツって、個性的な人多いし、そん中にまざるとオレ、かなーりボンヤリとした存在感になるんだよね。」
空気っぽさでは、右に出る奴はいないんじゃね?
別に目立ちたくなかったから、敢えて景色と一体化してたけど。
当然、興味の無いものに構うような奴でないから、陽はオレに突っ掛かりもしなかったが、仲間なんて認識も無かったと思う。
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