Main 3 まぁ、今はそれは関係無いから置いといて… オレらの関係を一言で言うと。 「黒さんは、オレの保護者だよ。」 「…保護者?」 武藤は、目を瞠った。 西崎は多分、調べてあったのか、推測してあったのか、頷いただけだ。 「…うん。オレ、中学2年の頃に、黒さんに拾われたんだ。」 「!」 武藤は、息を詰める。 オレは苦笑して、話を続けた。 「そっから話そうか。…つか、西崎はもしかして、知ってる?」 「…全部ではないがな。《陰/陽》には随分と、腕のいい情報屋がいる。特にお前の情報は、巧妙に隠されていた。」 ああ、朱雀さんね。 …つか、朱雀さん相手に、少しでもデータ引き出せるなんて、西崎ってマジ凄い奴なんだな。 「色々、追われてるんで。…じゃあ、最初っから話すね?……まず、オレが小学校の低学年の時、父親が蒸発した。借金つくって、オレらと母さん捨てて逃げたんだ。」 淡々と話しているつもりでも、もしかしたら失敗してるのかも。 …西崎と武藤の眉間にシワが刻まれているから。 . [*前へ][次へ#] [戻る] |