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※未来視点です。
「…何の用だ。」
僕の方を見た西崎様は、無表情のまま、低く呟いた。
「…い、いえ。用ってほどの事じゃないんですけど……。その、お話したいなって…。」
ガタン
西崎様は、僕が言い終わる前に、音をたてて席を立った。
ビクリ、と体を震わす僕を、西崎様は一瞥する。
「…他をあたれ。」
そう言い捨てて、西崎様はスタスタと歩き始める。
「あの…っ」
慌てて追い掛けるが、西崎様は、歩調を緩めない。
まるで僕が見えてないみたいに、人気の無い方へと、歩いて行く。
「西崎様っ!」
大きな声で呼ぶと、西崎様は、階段の途中で、足を止めた。
あがった息を整えながら、西崎様を見上げると、窓からの光が逆光となり、シルエットみたいに、西崎様の姿が浮かび上がる。
「………。」
無言の圧力に、気圧されながらも、僕は必死に言葉を紡ぐ。
ここで負けてちゃ、僕はこの人に近付けない。
斎藤みたいには、笑ってもらえないんだ。
「あの!…お邪魔でなかったら、今日もお昼一緒に食べてもいいですか?」
「………何故オレに聞く?斎藤に聞けばいい。」
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