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小説
ルギアとホウオウ
自分は大きいのだと信じて疑わないホウオウさんと、子供(ホウオウ)がウザくて仕方ないルギアさんと、引っ付き虫中の私が言うのもあれだけど。
どう見ても親子です。銀髪で優しげなお兄さんであるルギアさんと、赤毛でワガママ腕白な子供であるホウオウさん。
え?どうして、伝説な方々が私の傍にいるって?
絶賛私ホウオウさんに監禁されているからですテヘペロ☆

「名無し!早く我にじゅーすをもってくるのだ!」
「名無し。このアホは放っておいてもよい。これが寝たら、家に帰そう」
「ルギア何を言っておる!?我といっしょでいいだろう!!!」
「馬鹿は死んでろ。名無しには、名無しの幸せがある。我らはそれを見送るだけだ」

きゃんきゃん吠えているホウオウさんと、いつまでもクールなルギアさん。
ルギアさんは片手にワインを持っている。ものすごく様になる。だけど、だけどホウオウさんは、モーモーミルクである。
ココナッツだと偽って飲ませたけど、気づいていないホウオウさんが本当に可愛いです。ごめんなさい、あなたにジュースを持ってきたことないんです。全部ミルクです。たまにモモンを絞っているけど、それだけなんです!
そして私を挟んで喧嘩しないでください。
いつものことだけど、ちょっと怖いです。

「我とやりあうつもりか、ルギア」
「馬鹿と?ほざけ馬鹿が」
「な、なんじゃと!訂正を要求するぞルギア!」

私の膝の上でバタバタと暴れまわるホウオウさんに対して、私とルギアさんの思っていることが一致したと言い切れる。
つまり。

((子供姿になっているのに気付いていないのか(んですね)))

これに限るだろう。
少なくとも私を誘拐してきたときはちゃんと成人でした。ものすごくちゃらいお兄さんでした。
すっごくちゃらかったのを覚えています。

『君が名無しちゃん?』
『?はい、そうですけど』
『よかったぁ!じゃあ、俺と付き合え』
『え?』

聞き間違いかと思っていたら、そこからの記憶が全くないのです。
笑顔で俺と付き合え。初対面。これはどんなドラマですか!?
起きた時には、赤毛のお兄さんはいなく、代わりに銀髪のお兄さんが呆然と私を見ていたという状況でした。
私のポケモン達はポケモンセンターでしょうが、そろそろ戻らないといけないのです!

「大体我を見下ろすとはいい度胸!少し身長が高いからって……あれぇぇぇぇ!!!?」
「よし、今なら問題ない。行くぞ名無し」
「え?あ、はい!」

「なぜ、なぜ我はこんな子供の姿に!!?」
「ミュウが暇つぶしだと言っていた。名無しは連れて行く」
「ふ、ふざけ!」
「勝てるのか?ハイドロポンプでよければ相手になるが?」

効果は抜群。無情にもとどめを刺して、私はルギアさんに連れられて行く。
ちらりと後ろを見れば、泣きながら石になるという芸をしてくださっているホウオウさん。
私もあれぐらいの芸をつけないといけませんね!次会ったときは私の方からもっとすごい芸を見せてあげます!

「名無し」
「あ、はい」
「次からは必ず水タイプか岩タイプのポケモンを連れておけ。あの馬鹿には効くだろうからな」
「また連れてこられるですね!分かりました!今度は皆を連れてきます!」
「全く理解していないのはよく分かった。……仕方ない、しばらくは我も同行しよう。あの馬鹿に対する護衛としてな」
「はい、よろしくおねがします!ルギアさん!」

その後でこピンをされた理由を誰かご存じありませんか?

お粗末様。

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