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Love×With





窓にへばりついたままびくともしない俺の隣に、まだ上半身裸の冬哉が並んだ。
だから服を着ろって鬱陶しい!!




「俺達の未来はあれだろ、ハッピーエンド。俺と友希が結ばれて終わり」



「・・・言っとくが、俺にとってのハッピーエンドはお前とさよならする事です」



「あ?・・・ああ成る程、同棲生活にさよならしたいのか」



「あれ?よくわかってるじゃん。ちょっとびっくり」




「同棲生活にさよならして、俺との新婚生活とこんにちはって事だろ?わかるぜ」


「やっぱわかってねぇえ!!どんだけプラス思考?!」




駄目だ、こいつも漸くわかってきたなぁと思った俺が馬鹿だった。


そう思ってしまった自分を殴りに行きたい。
というかこいつと会う前にタイムスリップしたい。
助けてドラ○もーん!!




「つーかさ、この庭の何処が広いんだよ。結構小さくないか?」



「・・・じゃあ俺ら一般人家庭の庭はなんなんだろうか」



「んー、確かにここいらに住んでる家の庭って壊滅的に小さいよな、あっても無くても変わらない位だし」



「一般人の代表として言ってやろう、お前すっげームカつく。このボンボンが!」




きっと睨んでやると冬哉はなんで怒るんだよ、と俺の頭を撫でる。



「あのなぁ・・・そんな金持ち発言したら、金が無い俺達は怒るのが普通なんだよ」




はぁ、とため息をついてこの金銭感覚がおかしい冬哉に説明してやると、当の本人はふーんと興味無さげにまた窓の方を向いた。
やっぱうざっ!!




「・・・あ、ほらあれが秋盟高校だろ?やっぱここからでも見えるぞ」



とん、と窓の一ヶ所に指をくっ付け、ずっとその一ヶ所を見つめる。
しかし俺は場所が場所なのかよく見えず、どこにあるのかよくわからなかった。



「え、どこにあんだよ。俺んとこからじゃよく見えねー」





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あきゅろす。
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