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VOC@LOID
†果てで果てようか(クオレン


「レン、10000hit記念なんだって」
「え……あ、うん…」



果てで果てようか



自分の両脚の左右に脚を置き、俺の顔をまっすぐ見て、またクオ兄は呟く。


「10000hit記念だから、なにかしないといけないと思って」
「……で?」


見事なまでに整った綺麗な顔に見惚れてしまいそうで、彼の身体をぐいぐい力を入れて動かそうとしたり、身をよじって逃げだそうとするもなかなかに上手くいかない。

というか、レンはさっきまで寝ていて、時刻は既に深夜。
そして身動きが出来ない状態となると、大体予想がついた。
そしてミクオは、ゆるりと艶やかに微笑んでさらりと言ってのけた。


「夜這い」


ぴく、とレンの身体が小さく反応する。
ちらりと見たミクオの顔は月明かりに照らされてひどく綺麗で、レンは一瞬目を細めた。
ミクオの手がレンの頬に伸び、親指が口へと侵入し……


「っ」


噛んだ。

ぎろりと睨まれ、ミクオは仕方なく手を引っ込めて身体をどかす。
(10000打だからって未成年がR-18を書いて良いわけじゃないんだからね!)


「んで?クオ兄はなにしようと思ったんだっけ?」
「ナニしようと思ったんだっけ」
「わかった帰れ俺寝るから」


上げた上半身を再び布団へ沈みこませようとするレンの腕を引っ張って阻止し、ミクオは小さく謝罪した。
レンはため息を吐いて、よしよしとミクオの頭を撫でる。


「次夜這いなんて言ったらロードローラーでミンチだからね」
「うん」
「あと、別に俺はクオ兄のこと嫌いじゃないから」
「うん」
「だから、」


照れながら俯いて、月の光がレンの髪をチカチカと照らした。



「小説で書かない時なら、してもいいから」



顔を上げたレンは怒っても、照れてもなくて。
ただ珍しく抵抗もせず、静かにミクオに抱きしめられていた。





end.

タイトルはきっとクオがジャックした。
10000hit記念に全ジャンルのnovel更新という無謀企画、第3弾はボカロでクオレンです!
ふおぉ……サイトの原点や………。
なんだか二人がイチャつきながら好き勝手な発言しまくってますね。これアウフ・セウトどうなんだろうか。
なにはともあれ、書けてよかった。

10000hitありがとうございました<(_ _)>

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