君のすべてが欲しいんだ
(3)独占欲
眠る彼女を抱き抱えたまま、屋敷に戻ってきた。
屋敷に戻って、そうそうに、嵐が必死に走ってやってきた。
そういえばパーティーを抜け出し、そのまま何も言わずに、彼女を連れて屋敷に帰ってしまった。
―彼女を誰にも見せたくないからな…
「プリーモ!本当に心配したんですよ!急に会場から居なくなってしまって…っ…プリーモに何かあったら俺は…俺はー」
はぁ…嵐は、さっきからずっとこの調子だ…
「嵐…黙って戻ったのは悪かったと思っている。」
「…っプリーモ!…あのそれと、その女は一体誰なんですか!?」
「彼女は私の婚約者にする、もう決めた。誰が何を言おうがな…」
「なっ…!何を急に言い出すんですか、プリーモ!こんな…」パシッッ
「彼女に気安く触るな!彼女に触れていいのは私だけだ…それに侮辱する事も許さん」
「…!プリーモ…」
「それと、もう婚約者は決まった。明日からもう、パーティーはしなくてもいい」
「はい…了解しました」
それだけ嵐に言うと、自室へと向かった。
彼女はまだ眠ったまま…。
ガチャ…パタン…
「ふぅ…」
彼女をベッドへと寝かせ、脇に座った。
「…早く目を覚まして…」
彼女の頬を優しく撫でた
『…ん、…う…んっ…』
起きたのか?と彼女を見た
『ん…ツナァ…』
「…」
彼女は寝言を言っただけだったが、幸せそうに笑った。
「ツナ…か…想い人がいようと、お前は私のものだ…
愛しているよ…」
そして今だに眠る彼女の唇に、口付けた…
彼女はまだ眠りのなか…
To be continue…
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