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君のすべてが欲しいんだ
(1)指輪
―時刻は8時50分。

彼との、待ち合わせの時間まで、あと10分しかない。

私は今日、付き合って1年の彼の実家に行く。

彼のご両親に挨拶にために。来月、私達は結婚するのだ。



「マリア!お待たせ」
彼は沢田綱吉。優しくて、結構ドジっぽいところもあるけど、肝心な時は頼りになる。

……時々黒いオーラ出すけど…

私は、そんな彼を愛している。彼となら、この先何が起きようと、乗り越えられる。そう思っている。



「マリア、もしかして緊張してるの?顔、真っ赤だよ」

『そりゃあ、緊張するに決まってるでしょ!うわー心臓止まりそう…』

…いつの間にか、彼の実家の玄関まで来ていた。

やばい、緊張しすぎて頭が真っ白だ…

ギュッ

『…!ツナ?』

「大丈夫だよ、俺も側にいるから(にこっ)」

彼はそう言うと。私の手を、優しく、そして力強く握りしめてくれた。

『うん、ありがとう!ツナ!』

とても安心できる…そして幸せだなって感じた。

ピーンポーンッ

「はーい、あら、ツッ君お帰りなさい。もしかして、あなたがマリアちゃん?」

中から、とても若くて優しそうな、女の人が出てきた。どうやらツナのお母さんのようだ。

『は…はい!はっ、はじめましてですっ、マリアで、す!』

「クスクス、緊張しなくてもいいのよ。はじめまして、マリアちゃん。ツナの母よ、よろしくね(にっこり)」

…素敵な笑顔が、眩しいです!

「さっ、こんな所で、立ち話もなんだから、入って、」

『お…お邪魔します』


パタン…


「それにしても、まさかツッ君にこんな可愛い彼女がいたなんて!母さんびっくりだわ!」

『そ…そんな…可愛いだなんて…』

「いや本当に、ツナには勿体ないくらいだ」


「父さん!いつ帰ってきたんだよ!」

「いや、さっき帰ってきたんだ。ツナが、彼女を連れてくる、とリボーンから連絡をもらったんでなっ!」

「はぁ…またリボーンの奴勝手に…」


「そうだ、マリアちゃんに、これをあげよう!」

家光さん(お父さん)は、綺麗なシルバーの指輪を手渡した。

指輪には小さな宝石が一つだけ付いている、至ってシンプルなデザインをしている。

何か文字が彫られているようだが、小さすぎて、読めない。


『…何かの指輪ですか?』
「ボンゴレに古くから伝わる指輪だ!マリアちゃんにあげよう!」

「父さん!!変な物、マリアにあげるなよ!」

「変な物ではない!ボンゴレに伝わるものだ、二人に厳しい愛の試練を与えてくれるはずだ!」

「まぁ…素敵じゃない」

「母さんまで…」

ボンゴレに伝わる…愛の試練か…


『ありがとうございます!大事にします!』


「マリア?!そんな危なそうな指輪辞めとけって!父さん返す
…ってー、いつの間にか、いないしー」

「新しい石油がみつかった!って、さっか出掛けたわ」

「いつの間にー;」

ツナの叫びは虚しく響いた。






『それでは、このへんで失礼します』

「まぁ、もうこんな時間…マリアちゃん、またいらっしゃい」

『はい、ありがとうございます!』

「いくぞ、マリア、じゃ、母さん行くな」

「いってらっしゃい、ツッ君」


私達はまだ知らなかった…この指輪がこれからの私達の運命を…大きくかえることを……


To be continue……

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