What!?逆トリップ
【5】朝
―ん…なんだかすごく温かくて気持ちがいい…
何かに包まれていて、それが凄く心地よくて―離したくない
ギュウッ
「おはよう、仁美…朝から随分と積極的だね?まぁ可愛いから許すけど…あんまり可愛い事すると襲っちゃうよ?」
『ん…?…へ!?』
隣から声がするので顔を向けてみると、素晴らしい笑顔のツナさんがいた。
「クスッ、寝癖ついてるよ、仁美…まだ寝ぼけてるの?可愛いな…今すぐ仁美を食べちゃいたいよ…」
そう言うとツナさんは頭を撫でた。そして頬にキスをした。
『…おはようございます…ツナさん…?
ん?…って、なんでツナさんが私の隣で寝てるんですか!
隣の部屋で寝てくださいって昨日の夜言ったじゃないですか!』
たしか昨日、ツナさんに隣の部屋を使ってもらう為に、掃除もしたはずなのに―
「ん?あぁ、仁美が心配で来てみたら、可愛い寝顔で寝てるから、見ててそれで眠くなったから、一緒に寝ようかと思って」
『なっ…何言って…』
とりあえず、ツナさんと距離を置こうと後ろに下がろうとした。
しかし―
グイッ
『ひゃあっ…』
腕を引っ張られ、ツナさんの胸にダイブした。
『な…何するんですか、ツナさん』
「だって仁美が俺から離れようとするから…」
ギュウッっと抱きしめられた。その、ぬくもりが、凄く温かくて、気持ちがよくて、そして―凄く安心が出来た。
『…ツナさん…暖かい…離さないで下さい。』
ギュウッっと抱きしめ返した。
「仁美…それ、反則だろ…ただでさえ我慢するの大変なのに…」
『へ…?』
何を言ったのだろかと、ツナさんの方を向くと…
ドサッ
上を見上げるとツナさんの顔。
現在、ツナさんに押し倒されている状態である。
『なっ、何してるんですか!ツナさん!』
「もう我慢できない…仁美が可愛いのが悪いんだよ…」
そして段々とツナさんの顔が近づいてくる。
「仁美…」
ツナさんの顔が真剣で、そして綺麗で、抵抗するのも忘れてた見惚れていた。
唇と唇が、後少しで重なろうとした…
瞬間
ドサッ…ドサッドサッドサ
『「!!!」』
「いってー…」
「コラッ山本!俺の上に乗ってんだよ!早くどけ!」
「…クフフ、ここは…?」
「…僕の回りに群れるな…咬み殺すよ…」
「…」
私とツナさんの前に現れた彼ら―…
『なっ、なっなんでえぇぇー!?』
私の声が朝の屋敷に響いた―…
《おまけ》
ツナ「(いいところだったのに、邪魔しやがって…)」
全員「(……)」
続く!
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