彼女の秘密
(3)恋?
さっきまでの雨が嘘のように晴れてきた。
「…つまり、君は魔女で、こっちに修業で来た…そして迷子になって、力が足りなくなり空から落ちてきた…でいいの?」
『はい…』
「それで俺が、パートナーに選んだ理由は…魔女だとばれたから…だよね?(黒笑)」
『…はい…』
事情を全部話したら、急に彼は機嫌が悪くなり、黒いオーラを放ち、笑顔まで黒い…いや真っ黒だ。
『(…この人本当に普通の人間…?こんな黒いオーラを放つ人間、初めてなんですけど…あっ!実は人間に化けたキツネかも!?)』
「…随分失礼な事考えてるんだね?誰がキツネだって?」
彼はそれはもう素晴らしい笑顔で見てきた。
『なっ!なんであなた、私が考えていることが分かるの?』
「あぁ、俺、読心術使えるから。だから全部考えていることバレバレだからね?(にっこり)」
今さらながら、彼をパートナーにしたことを少し後悔し始めたアリスだった。
「そういえば、まだ名前聞いてなかったね」
『えっと、私はアリスです。沢田綱吉。』
「アリスね…ツナでいいよ、アリス」
そして綱吉はアリスの頭を撫でた。
急にアリスは顔を真っ赤にし、下を向いてしまった。
「アリス?どうかした?」
アリスは顔は下を向いたまま話しだした。
『…えっと…私…男の人に触れられたことがなくて…その…なんだか恥ずかしくて…でっ、でも、…ツ…ナに触られたのは嫌じゃなくて…』
アリスは必死にそう言うと顔を真っ赤にしながら、見上げてきた。
「…!(上目使い…)」
『…ツ…ナ?』
驚いた顔をする綱吉を見つめるアリス。
綱吉は平常を装っているつもりだか、頬は紅く染まっていた。
「…ところでアリスはどこに住むの?」
『えっと、魔法で住む所を作るはずたったけど…その…魔力がもうそんなに残ってなくて…っ、どうしよう…』
今度は、あたふたし始めるアリス。
見ていて飽きないな、それになんか面白いし、…可愛いし……って何考えてるんだ、俺は!
「…アリスさ、俺ん家来る?今、家に居候何人もいるし。…その、一人ぐらい増えても別に大丈夫だしさ…」
何緊張してるんだ、俺は…
『…!ありがとう、ツナ!』
「…っ!!!」
『?』
お礼を言うと綱吉は固まってしまった。
…君の笑顔が可愛くて―
《おまけ》
綱吉サイド
…俺はアリスの事情を聞いてイライラが止まらなかった…
パートナーにした理由が掟の為だけと言う事を知って…
なんなんだろうな、この気持ち…
…それにアリスの笑顔が頭から離れない
…続く!
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!