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僕の花嫁になって
[2]ミルフィオーレ
―長い時間、車に乗り、何度かの抵抗をしたが…、かわされて、今だに強制的に連行されている。

『あの!私今日、友達と約束があるんです!』

「そのことでしたら、先程も申し上げたように、ご友人の方には、行けないと、ご連絡を入れておきましたので、ご安心下さい、友美様」

『だから、可笑しいでしょ!?なんで私の友達に連絡が取れるの!』

「我々の…ミルフィオーレの力を使えば、そんな事を調べるのは、容易なことですよ、友美様」

『ミルフィオーレ?』

何かの組織か何かの名前だろうか…





そんな事を考えていたら車が止まった。

「友美様、到着致しました。さぁ、外へ」

私を連れて来た男はドアを開け、外へ出るように促してきた。

『……!』

そこには凄い高いビルが建っていた。そして豪華なビルであった。
あまりの迫力に、何も言えずに立ち尽くしていると、ビルの中から男が出てきて、こちらへ向かって来た。

「友美さん、ようこそ、ミルフィオーレへ。僕は入江正一、よろしく」

『はぁ…よろしく…』

この眼鏡をかけた彼は案内役なのだろう。

「あとの案内は僕がする。もう下がっていいぞ。」

「はい、失礼致します」

私をここまで連れて来た彼は、一礼して、どこかへ行った。
私は今、眼鏡の彼と二人きり。

「はぁ…白蘭さんはいつも急で困る…あっ、ごめんね、行こうか、友美さん、待たせると白蘭さん、うるさいからね…」

『…はい』

そして、入江さんの後についてビルに入った。


中は凄い豪華で、どこかの高級ホテルのようだった。

『…あの、入江さん?』

「ん…なんだい?」

『ミルフィオーレって一体なんなんですか?それに、白蘭…さんって一体何者なんですか?』

「えっ!何も聞いてないの?」

『何も聞いてません』

本当にもう一体なんなんだ!いきなり婚約したとか言われて、連れて来られたのは、こんな…凄い豪華なビルで…

「ミルフィオーレっていうのは、マフィアの組織の名前だよ。そして白蘭さんがボスなんだ。僕は白蘭さんの部下なんだ。」


は?マフィア?…マフィアって、あのマフィア!?


…でも、マフィアだからって何でも好き勝手していいわけないんだから!

こうなったら、白蘭っていう人にガツンと言ってやるんだから!

「…友美さんは恐くないの?僕達が」

『…?どうしてですか?』

「…!いや、なんでもないよ」

『?』

「(白蘭さんがどうして友美さんを好きになったのか少し解った気がする)」






「友美さん、着いたよ。ここが白蘭さんの部屋だよ」


『この部屋が…』


確かに、他の部屋のドアよりも豪華な気がする。
他の部屋も十分豪華だけど…

トントン

「白蘭さん、友美さん、連れてきましたよ」


「うん、どうぞ、入って」
ガチャ


「ようこそ、友美ちゃん。待っていたよ」


…この人が白蘭…


続く!



《おまけ》

「遅かったね、正ちゃん…なにか友美ちゃんとしてたの?(にっこり)」

「(…!殺気!!)何もしてません!!」

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