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笑って…僕の姫君
act.2 彼との出会い
…目を開けてみると、芝生の上にいた。周りを見渡すと、大きな屋敷があった。

どうやらここは、その屋敷の庭のようだ。
何がなんだか分からずにいた。

すると、屋敷の方から黒いスーツをきた男の人がこっちに向かって歩いてくるのが見えた。

…私、どうなるんだろう…そもそも私はトラックにはねられたはず…

そんなことを考えていると
「ねぇ、君、不法侵入者かい?だったら咬み殺すよ」

いつの間にか、私の後ろまで来た彼はそういった。私はゆっくりと顔をあげ、彼を見た。

彼はびっくりしたように私を見た。

しばらくの沈黙の後、彼は私に話しかけてきた。

「君、名前は?」

『…忘れた…』

私の名前を読んでくれる人なんていなかった。

…もう名前なんて忘れた…いや、名前があったのかさえも分からない

……「椿」

『…!えっ?』

「君の名前だよ。君は今日から椿だ。」

…何勝手なこと言い出すんだ、この人は…それに今更名前なんて…

『私に名前なんて必要ない!』

「必要だよ。これから一緒に暮らすのに、名前がないと不便だ」

『…!何言ってるの?なぜ私があなたと一緒に暮らさなきゃいけないの!』


「じゃあ君に聞くけど、君に行くところはあるの?」

『………』

「決まりだね。行くよ」

『なっ!?』

そう言ったかと思うと、彼は私の腕を掴むと、私を引っ張り進んでいく。


『ちょっと、あなた何考えて…「雲雀 恭弥」

『えっ?』

「僕の名前だよ。覚えないと咬み殺す」


なっ…なんなの、この人…意味がわからない…
それに咬み殺すって…

…でも温かい…彼の手はとても温かかった。


私はこの手を離したくない…そう思ってしまった。

to be contimued……

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