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トラブル ライフ
トラブル(11)
ツナさんと買い物に来てから、何時間たったのだろうか…


私とツナさんは今、デパートの雑貨屋に来ている。


『……………』


「このくりくりとした目、良いな…いや、こっちのも捨てがたい…」


ツナさんは、二個のマグカップを見比べ、どちらを買おうか迷っている。


こんな状態がずっと続いている。


「うーん…。あっ、両方とも買えばいっか。」


って、結局どっちも買うのかよ…!


長い時間、悩んでいたのに、両方とも買うツナさん。

…まぁ、別にいいんだけどね…


大事そうに2つのマグカップを手に持ち、会計に持っていく。




「お待たせ」

あ、凄く良い笑顔。

『はい…あの…、その大量の紙袋はなんですか?

戻ってきたツナさんは、沢山の紙袋を持っていて。


「ああ、色々と…ね。」

『…そうですか』


…まぁ、別にいいんだけどね…


「あ、店を回るのに邪魔か…。本部に郵送してもらうように頼んでくる。ちょっと待ってて」

『はーい…』

そう言い、大量の紙袋を持って再び店員の元へ行く。


―――――
―――
―…


しばらくすると、ツナさんは笑顔で戻ってきた。


「さて、じゃあ次行こっか。今度は綾香の番だね」

『え?私の?』

「うん、服とかね。必要でしょ』

『は、はい!』

「じゃあ行こうか」

『はい!』

「…」

笑顔で返事をすると、ツナさんの顔が少し赤くなった。

…もしかして、照れてるのかな?


『ツナさんも可愛いところあるんですね』

「…は?」

『いや、顔が真っ赤なので照れてるのかなって』

「っ…!べ、別に照れてなんか…」


更に顔を赤くするツナさん。

『照れてますって』

「…〜!」

クスクス笑うと尚も、照れるツナさん。




そして、そんな2人を少し離れた所から見つめる影が四つ。


(「…ふーん、ずいぶんと仲良くなったね、あの二人。…気に入らないな」)

(「おや、珍しく同意見ですね。雲雀くん」)

(「じゅ、十代目…またあんなに買って…」)

(「………」)


そんな彼らの視線に気づかない綱吉ではなく…

「……」

『…ツナさん?どうしたんですか?』

「…いや…あ、宇宙人」

『え!どこですか?』


綱吉は綾香の注意を反らすと、スーツの内ポケットに手をいれ、中からあるものを取りだす。


そして一瞬でそれらを、柱の影に隠れる彼らに向けて投げた。

―ザクッ…

投げたのはカッターナイフで…それらは、彼らの脇をすれすれで通り、床にささった。


その素早さ故に、誰が投げたのか気付く者(彼らを除いて)はいなくて、ざわめく。

黒い笑顔で見つめるボスは彼らににっこりと笑う。

笑顔と共に、口パクで「着いてくるなよ?」と伝えた。


(全「………」)



『ツナさん、どこにもいませんよ…?』

「あれ、おかしいな…確かにいたような」

『きっと逃げ足が早かったんですね』

「そうだな、じゃ、行こうか」

『はい!』


固まる彼らを余所に、綱吉は綾香の手を引き、歩き出す。





(「…全く、なんてボスですか…」)

「(…咬み殺す…」)」

「(十代目ー…(泣)」

「(…ダメツナが…)」

まだ諦めていない彼らだというの事は、言うまでもない…。

買い物はまたまだ続く!

to be continued

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