捧げ夢
君がいないと【雲雀・甘夢】☆1000Hitの癒音様に捧げます
「旅行…?」
『うん、親とお姉ちゃんとで1泊してくる。すごい有名なとこで、露天風呂とか広いみたい!』
「そう…楽しんできなよ癒音」
『うん!お土産買ってくるからね、恭弥』
癒音との、放課後の応接室での何気のない、会話だった。
まさか僕が、あんなことになるとは、思わなかったよ。
―――――
次の日、今日も群れてる草食動物を咬み殺してきた。
「ふー…癒音、お茶…」
…そうか癒音は旅行行ってるんだった…
「癒音…そこにある書類を……」
「癒音…」
何もやる気になれず、僕はソファーに横になり、そのまま寝てしまった。
…トントン
「…癒音?」
ガラッ
「失礼します、委員長。本日の報告書を持ってきました。…委員長?どうかされました?顔色が悪いようですが…」
「…草壁か…あぁ、何でもないよ…机に置いといて…」
「は…はい。失礼しました。」
(…委員長)
―――――
「ん…癒音…」
『う…や…きょうや…恭弥?』
「…?…!癒音!?」
そこには旅行に行って、いないはずの癒音がいた。
『もう、恭弥ったらまたソファーで何もかけずに寝ちゃって!風邪ひくよ?』
「癒音…旅行はどうしたの?帰りは明日のはずじゃ…」
『え?…あ、実は…草壁さんから電話がかかってきて…』
「草壁から?」
『うん。恭弥には内緒でって言われたんだけど…』
――――
『もしもし…草壁さん?どうしたんですか、急に電話なんて…?』
「癒音さん、急に電話してしまい、スイマセン。すぐに帰って来てもらえませんか?」
『えっ…?』
「急にこんな事、頼んでしまい本当にすいません!!
…ですが、委員長には癒音さんが必要なんです!お願いします」
―――――
『…って、それはもう凄い勢いで…』
「…ちょっと草壁…咬み殺してくるよ」
そう言い、トンファーを持ち立ち上がる恭弥。
『ちょ、ちょっと待って、恭弥!』
「癒音?」
応接室を出ていこうとする恭弥に抱き着いた。
『…私嬉しかったよ。』
「…!」
『それに、私も恭弥がいないと駄目みたい。…何やってても、恭弥の事ばかり考えちゃって…』
「…癒音」
恭弥は癒音をぎゅっと抱きしめた。
『恭弥、大好きだよ』
「僕も大好きだよ…癒音」
どうやら、僕には君が…癒音が必要だ―…
《おまけ》
―実は応接室のドアの前に居た草壁
「(良かったです…委員長…!)」
「(まぁ…今回だけは草壁に感謝かな…)」
終わり!
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