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憐愛
愛憐
―伊月さんが亡くなったらしい
もう五年間も音沙汰が無かったから、突然の訃報に茫然となる。
―暫く会えなくなるけど、用事が終わったら必ず逢いに行くから…僕を信じて待っていてくれませんか?
あの男(ひと)は確かにこう言っていた。
電話もメールも繋がらなく、いくら色んな人に聞いても行方はわからなかった。
実際はどこかの大病院で病魔と戦っていたらしい。
…その病魔は―癌―だった。
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