アリスインワンダーランド
14
チェシャ猫はアリスの手を
そっと離して、つぶやいた。
「…アリス」
「なに?」
「アリスの気持ちが…
僕には分からないんだ」
「え…」
「アリスは
どうしたい…?」
「……そんな、…」
チェシャ猫はアリスを
じっと見つめる。
「そんなに時間はない…
よく考えておいて」
そう言い終えると、
どこからともなく絆創膏を出し、
アリスの指に丁寧に貼る。
そして、
剥きかけの林檎と
アリスをキッチンに残して
消えてしまったのだった…。
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