アリスインワンダーランド
13
キズ自体は恐らく浅めだが、
紅い血の珠が次々に溢れていく。
「アリス?」
チェシャ猫はアリスの
怪我した方の手を取る。
「…包丁で?」
「うん…、ごめんね。
林檎洗わな……きゃ!」
アリスは悲鳴をあげた。
「ごめん」
チェシャ猫はそう言って
アリスの傷に口づけたのだ。
「チェシャ!や、やめてっ…」
「どうして、」
「血なんて舐めちゃだめでしょう!」
「…なぜ」
「とにかくっ…だめ」
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