こねことおおかみ/完結
一時の平穏?
一週間もすると凛もすっかり落ち着きを取り戻していた。
一人や都だけで校内を歩くことはまだできないが、宗昭や馨、亮平の誰かが傍にいれば今までと変わりなく過ごせるようになった。
変わったのは前よりも宗昭への甘えたが激しくなったことぐらいである。
教室、食堂、移動時などなどいつでもどこでもみゃーみゃー主人に寄り添う凛猫と、いつからお前は愛猫家になったんだと馨がつっこみたくなる程の溺愛っぷりを発揮する飼い主宗昭(表情は変わらないがオーラで分かる)
に友人亮平ですら「もう勘弁して欲しいです」と願い出たくらいである。
人前でそれじゃぁお前らの寮部屋内ではいったいどうなっているの?いや、やめて言わないで、逆に聞きたくない気がしてきた・・・By馨
今は教室で凛と馨が武下の机にでーんと寝そべる都を撫でながらほのぼの過ごしている
「馨ちゃん、みゃーこさんモデルでまた描いてね?」ナデナデ
「・・・大丈夫なのか?別にいつでもいいんだぞ」
美術室へ行くところで襲われたので、そのきっかけといえることをすることによりまた凛の恐怖が蘇らないのか心配する馨
「うん、多分大丈夫。それにみゃーこさんモデルデビューは諦めてないもん!ねーみゃーこさん」
「にー」
都を撫でる凛の表情は穏やかだった
「そっか。・・・じゃぁオレの部屋で描こう。そっちのほうが平気だろ?」
「っうん!ありがと馨ちゃん」
よかったねーみゃーこさんと言って都の顔をびろーんと引き伸ばす凜を見ながら馨の顔にも笑みが浮かぶ
だが、
この馨の笑みは一瞬にして奪われることになるのである
<*わんにゃん#>
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