こねことおおかみ/完結 3 「凛・・・大丈夫かな・・・」 「まぁ〜こればっかりは柚に頼るしかないねー」 「・・・・・」 「かおるちゃんのせいじゃないよ」 「え・・・」 「かおるちゃんのせいじゃない。だからそんな顔しないで?」 「・・・・・」 馨は後悔していた。 美術室に来るよう言ったのは自分だ。 もし自分が迎えに行っていれば もし今日頼まなければ もし早く気付いてあげられれば 凛は傷つかずに済んだかもしれないーーー そんな自責の念で押しつぶされそうだった (なんで分かったんだろう・・・) へらへらしているようで 周りを良く見ている からかわれてばかりだけど 大事なときは真剣なことばをくれる 切れたら怖いし めんどくさいし うるさいし なのに いざというとき いつも自分はこの人を頼りにしている なんで この手は安心するんだろう・・・ 「ん〜?」 じっと見ていたのに気付いたのか こちらを見て微笑んでいる 「ど〜したのかおるちゃん」 「・・・・・なんでもなぃ」 「っそ?」 もうちょっとだけ このままでいいや <*わんにゃん#> [戻る] |