こねことおおかみ/完結
爽やか王子
「体調の方はもう大丈夫なの?」
「・・・・・」
「また会えるなんてね、すごい偶然だね」
「・・・・・」
爽やか笑顔で話しかけてくるイケメンに
反応を示さない凛
「・・・ほら、さっき校庭で会った東雲樹だよ」
「・・・・・?」こてっと小首を傾げる
「も、もしかして覚えてない?」
「・・・・(コクリ)」
「「・・・・ぶっ」」
「かっ、かおるちゃっ・・・ププッ・・・わ、笑っちゃ・・ダメだってっ・・・ブッ」
「わ、笑って・・・プッ・・ねぇっ・・・・」
端整な顔つき、さらさらの黒髪、爽やかさ100%スマイル。
学内にもけっこうファンのいるちょっと有名なイケメン
東雲樹。
彼が通った後には爽やかなマイナスイオンが漂うと噂されている程の好青年である。
そんな彼が、肩透かしを食らっている姿は馨と亮平のツボにミラクルフィットした。
隠しきれていない爆笑である。
もともと他人に興味を抱かない凛。さらに寝ぼけていたとなると完全に記憶にないのも無理はなかった。
「そ、そっか・・・じゃぁ今覚えてよ。よろしくね、凛くん」
「あ〜笑った笑った〜!スズちゃん最高ー」
立ち去る東雲を見ながら亮平は涙を拭った
「にしても『東雲』ってな〜んか聞いたことあんな〜。超好青年優等生くんとかだっけ?」
「あぁ、俺も聞いたことある!めっちゃ頭いいとかスポーツ万能とかで『爽やか王子』って呼ばれてるとか」
「ちょっと!かおるちゃん褒め過ぎじゃない!?だめだめ〜〜かおるちゃんが褒めていいのはオレだけでしょーー」
「あぁはいはぃかっこいーね亮平君」
「・・・・・」←亮平ちょっと嬉しい
<*わんにゃん#>
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