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こねことおおかみ/完結
甘ったれ方


まだ眠いのか、こしこし目を擦る凛の手を引きながら食堂へ向かう。その姿もいつの間にか周囲に定着し、珍しがる人も少なくなっていた。


不良宗昭の通り名はいつかのりんの爆弾発言以来、
「銀狼」が定着していた。
しかし最近では常に凛の手を引いていたり抱きかかえていたりするので
「子連れ狼」と影で囁かれている。

知らぬは本人ばかり。






(※70年代のドラマ「子連れ狼」なんだけど知っていますかね・・・byこまめ)




▽▽▽▽▽




席について食べ始めるとようやく凛も目が覚めたようだ。

「むーくん、あげる。あーん」

「・・・・お前が嫌いなだけだろ。ちゃんと食え」

「むん」


遠足以来いつでもどこでも宗昭に限り甘えたモード全開中の凛。
さり気なく嫌いなにんじんを押し付けようとしたがすぐにばれてしまった。


拗ね顔でスプーンでにんじんをつんつんしている凛。

「食わねぇとちっちぇーままだぞ」

「うー・・・」

まぁにんじんを食ったとこで凛は小さいままだろうと思いながらも食べさせようとする宗昭。


「・・・食ったらコレやるから」

自分の定食についていたプリンを示す。

「ホント!?」

「あぁ」

「うわ〜ぃじゃぁ食べるー」

パクパク

「・・・・・」

こいつもしや最初っから狙ってたんじゃねぇよな・・・

さらっとにんじんを食べた凛にそんな気がしてならない宗昭であった。


(実際は「うぅー食べれるけどやだなーあ、むーくんプリンある。いぃないいな。それくれたら食べるっていったらくれないかな。やっぱダメかな。うーんやだなーにんじん」であった)






ちなみに馨と亮平はその生温い甘い空気に慣れてしまっているので気にすることなく食事中。









「あ、凛くん! さっき振りだね」








幸せ全快でプリンを頬張るりん(顔には出さない)と、そんな凛を幸せ全快で見守る宗昭(顔には出さない)のなんだかいろんな意味で近づけない雰囲気を壊したのはそんな声だった。

<*わんにゃん#>

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あきゅろす。
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