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こねことおおかみ/完結
4





いつも優しいむーくん

その暖かい手に


払われた




立ち上がる背中





その瞬間












大好きな存在が離れていってしまう気がして



もう、自分の手のなかに戻ってこない気がして












ただただ


必死につなぎとめることしか

頭に浮かばなかった

















むーくん



ぼくはね、ぼくは・・・




「こわ、こわいよぉ・・・」

「凛?」


その声で名前を呼ばれるだけで

こんなにも嬉しい





「っ・・・むーくんがっ・・・むーくんが離れていくって・・・



 一人でどんどん、ひっく 歩いていっちゃう

 

 置いて行かないで・・

 一人にしないでぇ・・・っうぅっ


 さみしいよ

 こわいよ






 ぼくは、むーくんと一緒にいたい・・・っ」






ぐしゃぐしゃだ


涙なのか鼻水なのかわかんないもので





ぼくの気持ち


ちゃんと伝わった?




むーくん・・・・


































「ばかだな」












僕はべりっと引き剥がされ、








大好きなぬくもりにつつまれた

<*わんにゃん#>

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あきゅろす。
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