[携帯モード] [URL送信]

こねことおおかみ/完結
おうちです
「さっ!こんな寒いとこにいちゃ風邪引くわ!入って入って!」


感動の挨拶もそこそこに、ころっと雰囲気の変わった小百合は凛の手をとり宗昭の腕を掴んでぐいぐいと二人を家の中へ押し込んだ。

「凛ちゃんのために美味しいおしるこをつくっておいたのよ」

と、小百合は二人の前にスリッパを並べる。

「わーぃ!おしゅるこおしゅるこー」

ぽいぽいっっと靴を脱いだ凛は母の言葉にちょこちょことリビングへ小走りしていく。

今にもキッチンに飛び入らんというところで凛を捕まえた宗昭

「ふぁんっ」

後ろから捕獲された凛はまたも拗ね顔である。
そんな凜を引きずるようにリビングへ戻し、持ってきたスリッパを履かせる。
「ほら。外歩いて来たんだからちゃんと手を洗え。うがいもしねぇと風邪引いちまうぞ。つーかその前に都を降ろしてやらないとな」

「うー・・・はぁい」


しぶしぶ諦めた凛は抱えたままだった都を開放し、「ごめんねみゃーこさん」と都をうにうに撫でてから「こっちだよ」と宗昭の手を引き洗面所へと姿を消した。









「あらあら」クスリ


一連の掛け合いを見ていた小百合は幸せそうにそれを見送り、仲良しな二人のために温かいおしるこを出してあげようとキッチンへ向かうのであった。


<*わんにゃん#>

6/29ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!