こねことおおかみ/完結
2
「みゃぁ〜ん」
ペロペロ
「ふぃ・・・みゃーこさん舐めちゃやー・・・」
もー起きるよ・・・と言いながら眠たい眼を擦る凛。
「おはよう凛」
傍でささやかれる甘い声に思わず顔が緩む。
眼をあけるといつも額にキスをしてくれる。ベッドの温もりと宗昭の匂いに包まれながらもらうキス。
凛はこれが好きだった。
「ん・・・むーくん、つけて?」
おはようのキスをもらってから、毎朝の習慣。
凛の要望を受け宗昭は可愛いパジャマのボタンをひとつだけ外しそこにも唇を落とす。
ちゅっ
「ほら」
「んーっえへへ・・・おはようむーくん」
キスマーク付け。
おまじないのように宗昭によってつけられる紅い痕は凛にとって宗昭の存在を一日中感じられる精神安定剤のようなものである。
初めて凛につけた日から毎日こうして「むーくんのしるし つけて?」とおねだりされる宗昭。
嬉しい。嬉しいしとんでもなく可愛いのだが
これほど煽られるものもなく、うっかり襲うことのないように夜ではなく朝につけてあげることにしている。
毎朝どこかにひとつ散らされる痕。
実は凛、脱いだら凄いことになっている。
「にゃぁん」
「あう、ごめんねみゃーこさん」
朝からいちゃいちゃする遅刻概念の無い二人は、こうして都がご飯くれと連れ出しに来るまでベッドからなかなか降りないのだった。
都、毎日ご苦労である。
「みゃん」(ホントよっ!)
<*わんにゃん#>
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