こねことおおかみ/完結
死の13裏
「っ・・・!!」
「ちょ〜と待ちなよ〜」
凛と繋いだ手を引きすぐさま逃げようとした馨だったが
反対側にも不良がいた。
「なぁ〜に?こんなところで二人、迷子でちゅか〜」
「ここがどこだか知ってんの〜?」
ニヤニヤしながらどんどん距離を縮めてくる不良達
「っどいてください、知り合いと待ち合わせてるんで」
「・・・・・・・」
「こんなとこで待ち合わせなんてあるわけないっしょ〜!もうちょっとましな嘘つきなよ」
ぎゃははっと下品な笑い声を上げる男
「まぁ〜ちょこっとお金貸してくんね?」
笑いつつも威圧的に言ってくる
だが凛と馨。
不良なんて見飽きるほど見慣れている。
「金なんてねぇよ。マジでどいて」
がんっ!
「あぁ?金ねぇならなんだ?サンドバックにしてくださいってか、あぁ?」
ゴミ箱を蹴り上げた男が近づく
「それともなにか、もっと別のことで楽しませてくれるってか?」
にやりと笑って言ったその言葉に馨はとっさに凜を後ろにかばう
「んなわけねぇだろ!」
「・・・・・・・」
「ちっ、お前はうるせぇな、どのみちサンドバッグだぜ?で、後ろの子はど〜したの?怖くて声もでませんか〜?」
「・・・・・・・」
じっと男を見つめるだけの凛
「なぁ〜にそんなに見つめちゃって、惚れちゃった〜?なに、おれってかっこいい〜?」
周りの男達がにやにやとはやし立てる
「・・・・・・大爆発?」
「ぶっ」
「俺ってかっこいぃ」発言をした男をじっと見つめていた凛がやっと発した言葉は「大爆発?」だった。
これに一番早く反応したのはもちろん馨だった。
だてにつっこみばかりの人生を送っていない。反射神経はいいのだ。
凛の発言に間をおかずに思いっきり吹き出した。
男はアフロだった
<*わんにゃん#>
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