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こねことおおかみ/完結
かーくんとりんちゃん

夏休みに入ると、部活生など少数を残して本当にほとんどの生徒が帰省してしまった。全寮制で普段会えない家族も子供に会いたいのだろう。

この夏、凛は寮に残らざるを得ないが宗昭と亮平も一緒なので家族と会えない寂しさは軽減されたようだ。




「馨ちゃんはいつ帰っちゃうの?」

「あぁ〜多分お盆前くらいだと思う。めんどくせぇ〜けどなぁ帰って来いってうるせぇし」


8月に入ってすぐの頃、
馨の部屋に凛はお邪魔していた。
一緒に宿題をしていて、今は休憩中である。


「馨ちゃん兄弟いるの?」

「あぁ、弟と妹がいるよ。しかも双子!まだ3歳なんだよ〜可愛いんだよ〜」デレデレ

「馨ちゃん顔へんだよ」

「うるさい。ホント可愛いんだ。「かーくんかーくん」ってあぁ・・・会いたくなってきた」



「いいなぁ〜ぼくひとりっこだからみゃーこさんが兄弟だよ」

「にゃん」

「ねぇねぇ双子ちゃんの名前はなんてゆーの?」

「弟ががく、で妹がおと。楽と音。音楽。浅はかなんだようちの親。なんつーかこう、双子だから分けちゃえばいっかーみたいなノリでつけやがった。まぁーそれぞれの名前は気に入ってるんだけどな。「がーくんがーくん」「おとちゃんおとちゃん」て手繋いで呼び合ってる姿なんて見たらもう可愛すぎて悶え死にしそうになるんだよ、しかも「かーくんおとちゃんといっちょにねまちょ?」って言うんだぜ?あー可愛い。がくはな、・・・」


双子の名前が聞きたかったのになぜか惚気(?)話まで発展してしまっている。凛は話半分に聞きながら馨のへんな顔を眺めて「仲良しでいいな」とちょっと羨ましく、そして微笑ましく思っていた。


「馨ちゃんはきっとしっかりしたおにいちゃんなんだねぇ」

「ふみゃん」


一向に終わらない話にちょっと飽きてきた凛は「今のうちにみゃーこさんにご飯あげよう」と都を馨の膝に置いて隣にある自分の部屋へ取りに向かうのだった。

<*わんにゃん#>

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