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こねことおおかみ/完結
2


勉強会を始めてどれくらい経っただろうか。


毎日何時間も二人っきりで教え合いっこである。

真面目に解いたり
優しい亮平の解説だったり
意外とスパルタな馨だったり


精神的にも
身体的にも

二人の距離は近くなった。


だからだろうか。

馨の笑顔はすっかり自然なものになっていた。








今まで亮平のちょっかいに、散々つっこんできた馨である。
そうは言っても相手は不良。

平凡を自負する馨にはハードルが高すぎた。

仲良くなったとしても深層心理のどこかに根付いた恐怖が消えなかったのだろうか。

柚羅や亮平に対する態度はどことなくよそよそしく
それでいてぎこちない笑顔だった。








それはあたりまえだと亮平は分かっていた。

分かってはいたが、なんとなく寂しさを感じていたのも事実だった。

だから自分はいつもみたいに
常に笑顔でいるようにしていたのだ。






この子の自然な笑顔を見て思ってしまった。



今日で勉強会が終わることを


寂しいと


思ってしまった。







せっかく近づいたのに



せっかくこの笑顔が見れたのに









どうしよう









「・・・かおるちゃん、また勉強会やろ〜ね」





あぁ って言うその笑顔









どうしよう




















手放せなくなってしまった

<*わんにゃん#>

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あきゅろす。
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