ソウリモノガタリ
20193月7日22:01
 博士がちらりと見た頭上にある大きなモニタ、の横の壁には、妻だろうか、若い女性の写真が飾られている。

「ロマンチストの注目リストが更新されました」

画面が光り、ぴこん、と音をならした。

「お?」

アリンが少し反応する。

「イノウエが、また、反ロマンチストにちょっかいをかけておるようだ」

博士があきれた声。イノウエと言う人物は何者だろうかとリセとエチルは顔を見合わせた。

「あぁ、そうだそうだ、解析の結果だったな、まっててちょーん」

切り替えたように博士は部屋の奥へ一度戻り、また戻ってくる。

「ぜぇ、はぁ……心臓、どきどき、歳かにゃ」


三人が見守っているうちに、博士は少し離れた場所にあるデスクに座る。そこにはなんかよくわからないPC類が置いてあった。三人にも正直よくわからないが、メカ好きがどうにかイメージしてくれるだろう。

「カタカタカター、っと……ほい」

頭上にあるモニターに、分析結果が映し出される。

まず、水、タンパク質などの割合のグラフだった。
博士が解説を始める。

「まず、構造は、このよーに、寄生体の、よくある構造に近い」



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あきゅろす。
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