ソウリモノガタリ
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 三人の娘は応接室、に案内された。
 シンプルに洗練された、白を基調とした部屋。
床はつるりと輝きを放ち、ボタンがついた柱があちこちに立っている。シルバーの壁にもコードが埋められたりしているが、基本的には外観を損ねないようになっていた。

「――恋病を知っているかな?」

ロビーのガラステーブルに、お茶が三つ並ぶ。
赤いソファのうえに座る三人。博士はその前に立ち単刀直入に聞いた。
エチルが、もちろんですと返す。

「寄生体がかつて人々を混乱と恐怖に陥れた病のこと。執着、妬み、暴動を生む、争いの根元、暴力的な感情を高める病。
かかると頭がパーになって、
攻撃的になって、あらゆる他人を排除してでも他人に寄生するようになる」

「そう。
現代教育において人々はプラトニックな繋がりを重視し他人に対して恋病のようなものをもたないね。誰しもエリーの恐怖を味わいたくないのだから。
だからこそ恋は人類にあまりの気味の悪さだ」0:44

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