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幽霊先生は、今日もぽつんと廊下の見回りをしていた。
寂しいときもあるが、
みんなが気にかけてくれるから頑張れるのだ。
この身体ではどうにもならないからお給料の代わりにと、生徒や同僚によって常に机には山になったご飯とか、おはぎとかをおいてもらう。
それらはうまく食べられないときがあるが、冷たいお水だけは飲めた。
放課後の見回りは先生の日課であり、地縛霊としての使命だった。
「生徒さん、残っていませんか?」
声をかけながら廊下を歩いていく。
「生徒さん」
今日も、みんな帰宅したらしいと思って、彼女は一息ついた。
「ふぅ、疲れてしまいますね……痛覚はないはず、なのですが」
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