ツルナ side



 あぁ飛び級なんか、するんじゃなかった。
ツルナは思った。

けれど、しなくたって、わたしには居心地の悪さは変わらなかったと思うから、どっちもどっちかもしれない。
 小さい頃から、周りと自分が同年代であるということが、どこか違和感があった。

友達と、ヒーローのおもちゃで遊ぼうと言われたときに「くだらない」と思った自分に、なぜか悲しくなったり、他にも、あれやろうと誘われるひとつひとつ、退屈だった。
頭が良かったわけじゃない。
ただ、退屈だっただけ。後輩でいるときには先輩のクラスの授業が羨ましくて、その学年になれば、既に卒業してしまいたくて。
そんな風に、退屈だった。


[*前へ][次へ#]

7/23ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!