2019年3月1日17:02
しばらく階下に降りた後、ルチアノは踊り場の辺りでキッ、とフィルローグを見た。
「区画は」
フィルは本を抱えたまま首をかしげた。
「じれったい! あなたの家が任されている結界」
「あぁ、ラエル01-E-aaからラエル12-E-jjは確実だと思うけど」
ラエルとはlayerのこと。
討伐一家にならなかったフィルローグ家は、結界などの管理をしていた。学園もそうだったけれどまだ学生で資格を持たない彼女自体が、それへ直接関与したことはなかった。
「私も詳しくない、あなたは、旧校舎のナンバーを見つけたとして、破壊して、それを、どうするの?」
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