2019年1月27日1:46

 結界の管理者のひとつフィルローグは校内の結界を把握し、管理している。生徒であれど普通それを壊す権限は持ち得ない。

「時間がかかってしまってごめんなさい。これ、父がやったのでしょう?」

フィルローグ家のお父様は、教頭だ。
彼女がやっていることを理解して青ざめた。
「わからない……来たのは、マイとタカナ」

「この強さの結界は、それだけの管理者がやったと見ても間違いはない。刻印があるわ。父の」

彼女には、刻印が見えるらしい。どうもそれは外側からしか見えないしくみのようだった。
 冷静に考えてみたら、確かにマイやタカナだけでは成し得ない。

「不思議ね。あれは、生徒に配布される簡易結界の域じゃない。
改造版をマイやタカナに渡したのだわ」

「壊して、いいの?
そんなこと、したら、あなたは……」

「別に、父が生徒に手を下すなら。私見捨てる」

「父親を殺せるの!」

「やるしかないなら、やるわよ」




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