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「花たちが、どんどん枯れて言ってしまう」

変わり果てていく町。

人や、土地がこのままではストックフィリアに占拠されていくばかり。
私たちは、悲しんでいた。
ある日、私たちの前に、それ、は現れた。

「良い方法があるよん」

「え?」

それは、きれいな顔をした銀色の、少女だった。気がする。水色かもしれないが。

「ぶっ壊せばいいんだよ。花たちの価値を落とす」





価値?

私たちの価値。
それを落とすとはどういうことだろうかと最初は思ったが、単純なことである。
社会には不必要な存在だ、と、知らしめることにより、それを使用するストックフィリアもまた、有害と見なされる。
売り飛ばすリスクをあげ、価値が揺らぐ。


「……わざわざ、価値を落としにいくのね」

私たちは、机を囲んでおとなしく座ってはいたものの、心は跳ね上がっていた。

「差別は助長されませんか?」
ひときわおとなしい、薄い紫の長髪を束ねた女性が挙手をする。

「いいえ。
純血はまだ、一定数いる。わたしたちがするのは、ストックフィリアとの思想の違いを明確にして切り離すことだけよ」


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あきゅろす。
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