びたえあ
2 へんなやつ
あーっ、あーっあーっ!
集団のキモチワルイ嘆きの声が後ろから聞こえる。
不愉快だが、愉快だった。
バカがつるむことも、バカが威張ることも、バカみたいだ。
素晴らしい気分で、道を歩く。
途中のコンビニの明かりさえもが、なんだか癪だったけれど空腹でもあったから、
そちらに向かって、少しだけ食べ物を買って外へ出た。
時刻は23時くらいだ。
「あ、あの、助けてくれて、あの……」
後ろの弱いのが必死に礼を言ってた。
ボクには雑音にしか聞こえない。
「なーに。 何か?」
「あの、ありがと!」
目が隠れそうな前髪とか、ボサボサな後ろ髪とか、なんかいろいろ。
除いて、その隙間から見える小さな顔は、案外愛らしい。
が、腹は立つ。
「なに、あんなんと遊んでるんだよ」
「君は、怖くないの?」
案外通る声が聞いてくる。
「怖いものってさ、つい丸めた紙とかで、バシバシやっちゃうんだよね。見たくないから」
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