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「ナマエ!大丈夫か」
「だ、大丈夫」

ナマエは暴れることを止め、ザックスの腕からスルリと抜け出す。
少しだけ一人にして…と言って、ナマエは部屋の隅に座り込んでしまった。
ザックスは不安そうに見つめたが、こればかりはどうすることもできず、ただナマエを見送ることしか出来なかった。

宝条はあまり気にも止めない様子で、結局レポートに目を戻した。

「つまり、空から来た未知の生命体を古代種だと思い込んでいた愚かな時代の産物、ということだ」
「未知の生命体?」

ザックスは、記憶にない言葉の出現に首を傾げる。

「空から来た災厄ジェノバ」
「えぇと…」
「知らずとも問題はない」

ザックスが申し訳なさげに頭をかく。
この話の内容は、後に大きな災いの発端を生むことを、ザックスはまだ知らなかった…。

宝条はそんなザックスをさして気にしない様子で続ける。

「何も考えずに私という頭脳を守ることが、ソルジャーの役目だ」

それだけ告げると、宝条は自らの作業に戻っていった…




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