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「ほらザックス、もうミッドガルに着く。降りる準備をしておけ」
「へいへ-い」
ザックスは傍に置いておいたバスターソードを背に担ぐ。
そのズシリとした重みに一瞬眉根を寄せた。
今回の任務で、それなりにバスターソードを使いこなせるようになれるかと思っていたのだが
どうにもこの剣は振るいにくかった。
それで仕方なく、任務のほとんどはソルジャーに支給される剣を使用した。
「…俺、嫌われてんのかな」
押しつぶさんとするようなこの重みに、感情があるように思えて仕方がない。
ザックスは長く息をついて、ヘリが着陸するのを待った。
「ナマエ」
「ん?」
訓練の合間の休憩中、一人の兵がナマエの前に立った。
マスクの下から現れたのは、あの金髪の少年。
「あぁクラウド、どうかした?」
「いや、ただナマエが暇そうにしてたから」
マスクを脇に持ち、眉を下げてクラウドは笑った。
そんなに暇そうな顔してるのかな、とナマエは頭をクシャクシャと掻く。
「隣、座る?」
「いいよ、どうせすぐまた始まるし」
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