# 「あーもう、無理」 ザックスはマンションのエレベーターまでたどり着いたが、そこまでが限界だった。 ずるずると壁に寄りかかるように倒れて寝息をたて始める。 「…あれ」 しばらくして、エレベーターから1人のソルジャーが降りてきた。 ソルジャーはザックスに気付くと、ゆっくりと歩み寄る。 「この服の色は…確か」 ソルジャークラス2nd… 軽く溜め息をつき、仕方がないがないと肩をすくめてザックスの前にしゃがみ込んだ。 「…寝てます?」 「ぐー」 「(熟睡…というより泥酔?)」 ソルジャーはカクッと項垂れると、ザックスの腕を肩に回して担ぎ上げた。 それでも起きる気配のないザックス。 「クラス2ndなら、フロアは一緒だろうから…」 ソルジャーはザックスを連れて、またエレベーターに乗り込んだ… …何だろ…良い匂いがする 甘い、花か石鹸…みたいな… 女の子みてぇ… 次の日、ザックスは自宅の前のドアに背凭れた恰好で起床した。 何故此処で寝ていたのか、ザックスの記憶にはなかった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |