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私は、何をしているのだろう…





その問答は幾重にも積み重なり、重しとなって心を塞ぐ。


人々の安寧を守りたかったはずなのに、あの子供達が笑顔でいられる世界を作りたいのに

私の手は、
そんな綺麗な夢を握るには、汚れすぎている



震える拳を、堅く握りしめた。


















コンコンッ
指令室の戸を軽くノックをして、ナマエは返事を待たずに中へ足を進める。
そこには、液晶画面とにらめっこをしているラザードがいた。


「統括、只今戻りました」

「あぁ君か、ご苦労だった」


いつもと変わらない温和な笑みを浮かべ、ラザードはナマエに視線を移す。
ナマエも愛想程度に笑みを浮かべて見せた。すると、ラザードはスッと目を細める。


「浮かない顔をしているようだ、どうかしたかな」

「…いえ、そんなことは」


ないです。そう言いかけて、ナマエは口をつぐむ。これでも付き合いの長いこの上司は、何かと聡いものがあった。おそらく見抜かれている、ナマエはそう直感した。
そして以前から理解あるこの上司、つい本音が出たにしても、強く咎めることはないだろう。


「分からないんです」

「何が?」

「私が本当にやるべきことって、これなのかな…って」





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