* 「どうしたの、急に」 「俺はお礼はちゃんと言える男だ」 「駄洒落ですか」 「ちげえし」 「はいはい」 すると今度は、ナマエは自分より下にあるザックスの頭をわしゃわしゃと撫でた。 それは暖かくて柔らかく、とても心地よかった。 「皆待ちくたびれてるだろうなぁ」 「あ。だな」 ザックスが顔を上げると、ナマエはニッと笑って手を差し出した。 「行こっか、ザックス」 そう言って、俺の手を掴んで隣に立ったお前の笑顔に 思わず見とれてしまった俺 急に、抱き締めたい衝動にかられた それでも一生懸命に押さえ込んだら、すごく心臓が高鳴っているのが分かった。 [*前へ] [戻る] |