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「おかえりザックス、今帰ってきたんだ…バノーラだったんだってね」
ナマエは横に座り込んでザックスに話しかけた。
しかし、返事はない。
「寝てる?…疲れてるのか」
ナマエは仕方ない、と立ち上がって帰ろうとした。
しかし、突然ザックスはナマエの腕を掴んだ。
ナマエは驚いてザックスを見る。
しかし、ナマエを掴む手以外は微動だにしなかった。
「脅かさないでよ…」
「…。」
「…どうかしたの?」
明らかにいつもと様子が違うザックスに、ナマエは不安になりしゃがみ込む。
ザックスは更にナマエを掴む手に力をこめた。
「…、…んだ…」
「え?」
ザックスは微かな声で囁いた。
ナマエも初めは聞き取れなかったが、少しずつ…ザックスが言わんとしている事が理解できた。
「バノーラを…消しちまったんだ…」
「…どうゆう、意味」
「無くしちまったんだ…神羅はバノーラっていう村自体を、削除した…」
…なに、それ…?
ナマエは茫然とする。
突然、思考が停止した…
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