ページ:4 最近、ザックスは変わったように思う そう思うのは私だけ? それとも… 私の中で何かが、変わったのだろうか 「お前、晩飯も食わないで寝る気か?」 突如、まどろみを遮るような声が響く。 薄く瞼をあげれば、ぼんやりとザックスの姿。 「なに…」 「ん?静かだったから」 それではまるでいつもは騒がしいみたいな言い方ではないか。 ナマエが少しだけ布団に埋もれた顔をあげれば、くしゃくしゃと頭を撫でられる。それが心地よいのか、ナマエは目を細めた。 「眠いか?」 「ん…起きる」 記憶より外が暗いことに気付き、今何時?とナマエは時計を見上げる。そうして、唖然。 「夜中、じゃん」 「まだ10時だし」 「限りなく11時に近い、ね」 ニカッとザックスが笑うのが目にはいり、寝起きのためにかなりイラッとくる。 やっぱり寝ようかな、そう思った矢先だった。 さわ、とザックスはナマエの耳に触れたのだ。 ナマエは背筋に流れた電流に、ガバッと起き上がる。 「な、なにッ」 「やっぱりナマエってピアスやってなかったな、と」 「突然すぎる!それがどうかしたの!?」 軽く鳥肌がたってしまった、とナマエが肌をこすればザックスは懲りていないのか、再度ナマエの耳に手をやった。 [*前へ][次へ#] [戻る] |