*
「そんなはずない…アンジールは、違う!」
セフィロスの発言に、ザックスは意義を唱える。
「アンジールは俺を裏切ったりなんかしない!!…そうだよな、なぁナマエッ」
『俺は…神羅を裏切った』
ナマエの中で、ジェネシスの言葉がこだまする。
「裏切った…」
「ナマエ…?」
「兄さんは神羅を…なら、アンジールは…」
ナマエは震える声でつぶやく。
そして、いまだ倒れているジェネシスの顔をした兵士を見た。
息を引き取っているであろう彼等は、何も教えてはくれない。
「…何が、どうなっているの」
「分からん…兎に角、一旦引き上げるぞ」
セフィロスは冷静な表情で立ち上がり、きびすを返した。
しかしナマエには、その背中に深い悲しみを感じた。
「早く立て。ウータイ戦争だって、まだ終わってはいないんだ」
「…う!」
ナマエは立ち上がろうとしたが、途端にバランスを崩した。
「ナマエ!?」
「力が…入らない」
どうやら極限まで体力を抜き取られてしまっているらしい。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!