*
「久し振りだな…2人共」
ジェネシスは穏やかに、2人に語りかけた。
「ジェネシス!お前今までどこに…!」
「女神の贈り物を探しに…とでも言っておこう」
ジェネシスは有名な叙事詩LOVELESSになぞらえてみせる。
アンジールは眉間に皺をよせた。
「どういう意味だ」
「簡単に言えば…俺は、神羅を裏切った」
「「!!」」
「正確に言えば、逆でもあるが…そうとも言えないな」
するとジェネシスは、アンジールに手を差し伸べる。
「俺と共に来いアンジール。俺が神羅を捨てる理由を教えてやろう…俺は、真実を知ってしまった」
「真実…?」
ジェネシスはゆっくりとナマエに歩み寄る。
ナマエはジリッと後ずさった。
「本当に…兄さん?」
「当たり前だ…兄妹の顔を忘れたのか?」
ジェネシスは柔らかく微笑むと、ナマエに手をかざす。
「すまないが…お前を巻き込むわけにはいかないんだ」
「何、を…」
『――――』
何か、短い魔法詠唱と共に、
意識が遠退く感覚がした…
最後に見たのは、
背を向けたアンジールと、ジェネシスの姿だった…
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