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そう私は誰よりも臆病者










独りぼっちになるのが、嫌だった






「お前なんかいらない」






そう言われるのが、恐かった











--そう私は誰よりも臆病者--








ザックスの一言が、ナマエの全てを揺るがしたのは言うまでもない。
途端に、困惑の色を出し始めたナマエに、ザックスは更にたたみかけた。


「お前、もう帰る場所はないって言ったよな」

「や、めて…」

「それってどういう意味だ」

「やめて…ッ」

「だって、おかしいだろ」



だって、別にジェネシスのもとへお前が行かなくたって

奴を苦しみから救う方法がないわけじゃないだろうに。


「憎むことが苦しいっつってたけど。お前が神羅を憎んだからってジェネシスを救えることには繋がらねぇし」

「…ッ」

「お前は、それを言い訳にしてるだろ」

「煩い…!!」


図星か、
ナマエの剣を握る拳に力が入ったのか、耳元でカタカタと床に突き立った刃が震える音がする。
そして彼女を見上げれば、聞くに耐えられないというように、堅く目を瞑ってしまっていた。










何かを恐れている、私が?
そんなはずない、私はただ神羅が憎いだけ


それだけ、なのに






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