ページ:6 「うッ…あ…」 内臓が熱い、荒れ狂う感情に呼応するかのように。 ナマエは身体を抱えてうずくまる。 憎い、憎い、憎い 憎くてたまらない そして、それ以上に… 「何で、かな…すごく、…苦しいや」 息が出来なくなるような、…とても胸が痛い ガンガンガンガンッ 派手な足音が聞こえる、それは徐々に近付いてくる。 膝を抱えこんだまま、うずくまっていたナマエは、その聞き慣れた足音の特徴に気付く。 そして、 カツン、… 「…どうして来たの」 足音が止まると同時に、ナマエはそう呟いたのだった。 その足音の持ち主は、タークスではなく 今、最も出くわしたくなかった人物のもの。 「ツォンに聞いて、まさかとは思ったけど…」 此処に来てたんだな、 その人物…ザックスはそう言って、辺りを見渡した。 そこは以前、片翼を持ったアンジールと初めて対峙したプレート内部の開けた空間。 ナマエはあの時アンジールが立っていた場所に、座り込んでいた。 「ナマエ」 「…。」 「帰るぞ」 「…。」 「今ならまだ「煩い」 ザックスの言葉を遮るように、ナマエは呟いた [*前へ][次へ#] [戻る] |