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「こんなとこに、いやがったか…!」
レノはズカズカと教会の真ん中を突っ切り、ザックスの目の前に立つ。
怪訝そうにザックスが彼を見上げれば、鋭い瞳と視線がかち合った。
「…何だよ、んなすげぇ顔して」
「お前、歯ぁ食いしばったほうが良いぞ、と」
バキッ!!
そう言うや否や、レノの拳がザックスの頬にぶつかり嫌な音をたてる。
「こんな一大事に呑気にデートとはお気楽な奴だぞ、と」
「はッ…お前、何なんだよいきなり」
エアリスが駆け寄ろうとするがそれを制し、ザックスはレノを睨みあげる。
そうすれば、レノはその胸倉を掴み上げた。
「お前あの日、アイツに何をした?」
「は?何でテメェにそんなこと」
「何したかって聞いてんだ!」
「…アイツがジェネシスコピーに浚われそうになるのを助けた、それだけだ」
ザックスがあまり思い出したくなさそうにその出来事を話せば、レノは目を大きく見開いた。
そしてギリギリと歯を食いしばり、その手を乱暴に離す。
「何でそれを、誰にも報告いれなかったんだ!」
「!?」
「お前、…それを後悔するかもしんねぇぞ、と」
「どういう意味だよ、おい」
それだけ言って、レノは立ち去ろうとする。
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